資格を取れば、就職に有利!とにかく資格を取っていこう!
と考えて、何かしらの資格取得を考えた方は多いのではないでしょうか?これから就職活動する学生さんや、転職や再就職を考える社会人・主婦の方も多いと思います。
でも、実際何の資格を取得したら良いのかわからない。とりあえず聞いたことのある資格を取ろうと思いますよね。
そこで今回は、登録販売者の資格はとりあえずで取っても良い資格なのか?就職に有利になるのか?について解説していこうと思います。
登録販売者の資格だけ取るのはあり?
ぶっちゃけ、資格だけ取るのはなし。
勉強が大変で途中で挫折する。
登録販売者の資格は、薬を販売するための資格です。本来、薬は薬剤師が調合や販売を行いますが、市販薬に関しては薬剤師以外に登録販売者の資格を持つ者が販売することができます。
よって、薬の販売をしないのであれば登録販売者の資格は必要ありません。むしろ薬の販売をしないのであれば、持っていてもあまり意味を成しません。強いて言えば、家族や自分自身の体の状態を把握したうえで、ドラックストアで誰かに相談することなく薬を選択できるといった具合でしょう。
それだけのために、何時間も勉強して高い受験料を払って試験を受けるのは時間とお金がもったいないです。登録販売者の資格を活用しないのであれば、持っていても役に立たないので取らないことをおすすめします。
とはいえ、登録販売者の資格取得のための知識に関しては普段の生活でも役に立つ内容であることが多いため、自己成長といった点で勉強するのはアリだと思います。あくまで、就職を有利に進めるために何となくで登録販売者の資格を取ることがナシであって、知識を得る分には役に立つ分野です。
逆にどんな人が登録販売者の資格を取ると良いのか?
- ・仕事で登録販売者の資格が必要、または今後必要になる人
・登録販売者資格を持っていれば給料で手当がつく人
登録販売者の資格を取るのに向いているのは、ズバリ登録販売者の資格を使って仕事をする人です。職種としては、主にドラックストアや薬局など薬の販売をする仕事になります。
今現在大学生で、ドラックストアでアルバイトとして働き、将来的にドラックストアの正社員として就職活動を進めるのであれば、在学中に資格を取っておくと後々楽です。
と言うのも、社会人になってから勉強することもできますが圧倒的時間の余裕がありません。休みの日に勉強することもザラなので、それが嫌だと思うのであれば、在学中に勉強して資格を取った方がいいです。また、パートとして働いていたとしても資格を取れば時給が上がるためおすすめです。
登録販売者についてまとめた記事もあるため、よかったらこちらも参考にしてみてください。
登録販売者は資格があれば未経験でも就職は可能なの?
今現在、ドラックストアでアルバイトはしていないけど、薬の知識は興味があってもしかしたら、今後その方面に就職するかもしれない。いますぐに資格は使わないけど、登録販売者の資格を取るだけとっておいて後から使うことはできるの?
①未経験でも就職は可能
未経験でも就職は可能です。ただし、この場合採用されるのは新卒が採用されることが多いと思います。
登録販売者の資格が必要な会社は資格未習得の新卒を採用して、入社後に登録販売者資格を取れるよう模擬試験や研修などのプログラムを組んでいることが多いです。
つまり、これから登録販売者の資格を取る人たちばかりを集めているため、すでに登録販売者の資格を持っている新入社員はまさに目から鱗でしょう。
②中途採用は要注意
一方、何となく登録販売者の資格を取ったけど、特に使うこともなく就職したのち、転職するにあたって登録販売者の資格を使おうと思っている中途採用の場合は注意が必要です。
どの会社でも似たようなものだとは思いますが、正社員の中途採用は選考基準が新卒より厳しいことが多いです。よって、正社員の中途採用の場合登録販売者未経験だと採用してもらえない可能性があります。
または、最初は正社員ではなくアルバイトやパートとして会社に入り、実務経験をしっかり積んだうえで、再度採用試験を受験する場合もあります。
結局、中途採用の場合は即戦力であるか否かが重要視されるため、実務経験のない登録販売者は採用されない可能性が高いです。
③アルバイトやパートだと採用が決まりやすい
正社員ではなく、アルバイトやパートとして入社する場合は採用が決まりやすいです。特にパートの場合、比較的長期契約であることが多いため入社と同時に実務記録を付け、基準を満たせば有資格者として働くことができます。
結果、最悪社員がいなくても店を営業することができるため、登録販売者未経験のパート採用は決まりやすいです。ただし、1年以内にやめると決めていたら登録販売として採用される可能性は低くなると思うので、働く場合はある程度の期間働くようにしましょう。
登録販売者の資格だけ取っている方への注意点
すでに登録販売者の資格を持っている、またはこれから取得しようと思っているが使い道は決まっていない。取るだけとった。
という場合の方に注意してほしい点が3つあります。これから登録販売者の資格を使って活動しようと考えているのであれば、この3つに注意して行動を考えてください。
①就職してもすぐには資格者として働けない
登録販売者の資格を持っていても、過去5年間のうち1,920時間以上の実務経験がないと管理者、つまり一人前として働くことができません。結果、就職してもすぐには資格者として働くことができません。
管理者でないとまずの?
と思う方もいると思いますが、そもそも登録販売者は薬を売るだけでなく、薬の管理もしなければいけません。そのため、薬の管理方法や販売方法を知らないと仕事にならないのです。
また、薬を販売する店において薬剤師または管理者としての登録販売者が勤務していないと、規定違反になってしまいます。よって、実務経験のない未経験者はまず経験を積むところから始ります。
②未経験の場合は「研修中」として働く必要あり
登録販売者の資格は取得後、過去5年のうち1,920時間以上の実務経験を積むことで、管理者としての登録販売者として活動ができます。この「管理者」にならなければ、登録販売者としてお店を営業することができません。
よって、資格取得後または取得前に管理者として働いている登録販売者のもとで1,920時間以上の実務経験という名の「研修」を受ける必要があります。
③試験合格時の情報が変更されている可能性あり
規則や法律が一生変わらない。なんてことはありません。
登録販売者の試験作成の手引きも、改訂されることもあります。令和4年にも改訂がありましたが、令和5年にも新たに一部訂正がありました。
このように、内容が少しずつ変わったり、全く変わらない年があったりするため自分が試験を受けた時と情報が変わっている場合は変更点を理解し直す必要があります。この情報に関して、登録販売者に関係のある会社に勤めていない限り、自分で情報を取りにいかなければなりません。
もしこれから登録販売者の資格を使って仕事を始めようと考えている人は、あらかじめ自分が受験した時と変更点はないかの確認はしておきましょう。
まとめ:登録販売者の資格だけ取ろうはやめた方が無難
一番最初にも結論付けましたが、登録販売者の資格を取るだけはおすすめしません。登録販売者の資格を持っていたとしても、それによって資格手当などがつくのはその資格を活かして仕事をする場合に限ります。
また、何かしらの資格が欲しくて興味本位から勉強しようと思うのであれば、登録販売者の資格は小難しいため途中で挫折してしまう可能性があります。得られる知識も薬のことがメインになるため、気軽にとれて日常生活にも活かせる資格が欲しいと思ったら、資格試験ではなく検定試験の方がおすすめです。
何となくで登録販売者の資格取得は目指さない方がいいと思いますが、本気で取りたいと思うのであれば、役に立つ資格であることに間違いはありません。登録販売者資格が本当に欲しいのであれば、しっかり勉強して資格取得を目指しましょう!